9日に開幕するフットサルの第26回全日本U15選手権(11日まで、三重県)に北谷中が挑戦する。女子の第11回全日本U15選手権(10、11日、同)にはcasa okinawa ale(カーサ・オキナワ・アレ)が挑む。ともに昨年11月の九州大会で県勢として初めて頂点に立ち、全国制覇を目標に準備を進めてきた。
北谷中はコロナ禍でサッカーの大会が相次いで中止になったため、フットサルに初参戦した。九州ではファウルの基準に戸惑ったこともあり、予選リーグ初戦は2―8で敗れたが、決勝では見違える動きで同じ相手に7―2で快勝した。新城守琉主将は「九州で経験したことは大きい」と全国は初戦から思い切り力をぶつける。
主将の新城が攻撃の鍵を握る。巧みなドリブルで相手を抜き去り、九州決勝では5得点を挙げた。守備の要は浦崎康汰だ。浦崎は「1対1では負けないし、1対2でも奪ってカウンターにつなげる」と自信をのぞかせる。
サッカーで培った技術で全国切符を勝ち取った北谷中は、九州以降は虚を突いてゴール前に詰める動きなど、フットサル特有の連係を磨いてきた。新城は「皆が自分にボールをつないでくれる。自分が点を取って全国制覇したい」と活躍を誓う。
女子のアレは九州で、層の厚いメンバーを交代させながら、快勝を続けた。一方、12月の全日本U15サッカー選手権は優勝したJFAアカデミー福島に1回戦で1―9で完敗。全国の壁を痛感したが、大会を通じてJFAアカデミー福島から得点したのはアレだけだった。塩川心春主将は「あの1点が自信になる」と目標のフットサルでの全国制覇に揺らぎはない。
全日本選手権での経験を基に「優勝チームの実力が分かったのは良かった」とチームで気を引き締めてきた。7日の練習では全国との差を感じた「止め、受け」の基本技術に時間を割いた。九州、全国の舞台を通じ著しい成長を見せる2年生の與那覇花菜は「得意のドリブルで裏へ抜け出し、得点やアシストをする」と気持ちをたかぶらせている。
中学最後の大会になる。塩川主将は「皆できつい練習を乗り越えてきた。最後は悔いなく笑顔で終わる」と一丸で挑む。
(古川峻)