沖縄県内の新規感染74人 新型コロナ 病床占有率も「蔓延期」に【1月11日朝】


この記事を書いた人 Avatar photo 瀬底 正志郎
新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(米国立アレルギー感染症研究所提供)

 沖縄県は10日、新たに74人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。新規感染者数は6日連続で50人以上の高水準が続く。年末年始の会食や、県外から来県した人と接触して感染した人から、家族に広がる事例が目立つという。玉城デニー知事は「外出を控えるなど、感染防止対策に協力を」とメッセージを発表した。県内の感染者は累計で5903人となった。

 病床占有率は70.4%で、警戒レベル判断指標の第4段階「感染蔓延(まんえん)期」に達した。70%を超すのは昨年12月17日以来。療養者数(544人)、直近1週間の新規感染者数(453人)も第4段階となっている。

 新規感染者のうち70代以上は1人だけで、20代が19人と4分の1を占めた。那覇市内が26人と多かった。感染経路が確定者との接触と推定される人は43人で、うち半数に当たる21人は家族・親戚内での感染だった。会食が13人、友人・パートナーが4人、職場が3人、調査中が2人いた。玉城知事は「家庭外からウイルスが持ち込まれ、外出を控える主婦や高齢者が家庭内で感染する事例も増えている」と注意を呼び掛けた。

 新型コロナ患者以外を受け入れる「非コロナ病床」は、中部地区の98.4%を筆頭に、本島全体で91.2%、県全体で90.4%が埋まっている。

 県の糸数公保健衛生統括監は「一般救急のベッドも逼迫(ひっぱく)している。救急を受診しなくてもいいよう、健康管理やかかりつけ医の受診など対応をしてほしい」と話した。