【島人の目】フクシマ氏を駐日大使に


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 ロサンゼルス地域の日英語新聞「Rafu Shimpo」が、12月10日付の英語欄に「次期駐日大使にグレン・フクシマ氏を」と題した推薦文を記載した。次期大統領に選出されたジョー・バイデン氏は閣僚やリーダーを次々と発表している。カリフォルニア州のアジア・太平洋系アメリカ人らは、グレン・フクシマ氏を次期駐日大使に選出することを切望している。

 フクシマ氏は日系アメリカ人3世の実業家で、米国政府官僚でもある。1949年9月9日、カリフォルニア州出身。

 68年から72年までスタンフォード大学、74年から78年までハーバード大学院で学んだ。82年までにハーバード・ビジネス・スクールと、ハーバード・ロー・スクールでMBAを取得した。72年に慶応大学、82年から84年まではフルブライト・プログラムで東京大学に留学した。

 94年にアメリカ合衆国通商代表部に入省、日本担当部長として日米貿易摩擦の解消に尽力した。日本滞在歴は20年に及び、日本語が堪能で日本語の著書も多い。

 この記事の筆者J・K・ヤマモト氏は、過去の歴史をたどってみると駐日米大使経験者は、ハーバード大学教授のエデウィン・ライシャワー氏、多数党院内総務経験者のマイク・マンスフィールド氏、元副大統領のオルター・マンデール氏、ケネディー元大統領の娘キャロライン・ケネディー氏などの大物であったが、日系人はいなかったと主張する。

 中国大使にゲーリー・ロック氏、韓国大使にスング・キム氏、インド大使にリッチ・バーマ氏と、各国にゆかりのあるアメリカ人が選出されたように、日系人のグレン・フクシマ氏が駐日大使に任命されることを強く願ってやまないと強調した。

 日本の有力者たちの多くも日米での公職経験が豊富なフクシマ氏を推薦してほしいと願っている。

 フクシマ氏は以前から沖縄問題にも深い関心を持っているので、駐日大使として期待される人物になるであろう。

(当銘貞夫、ロサンゼルス通信員)