琉球新報に新聞労連ジャーナリズム大賞特別賞 「戦後75年」報道を評価 都内で表彰式


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新聞労連ジャーナリズム大賞の特別賞を受ける取材班メンバーの安里洋輔記者(右)=19日、東京都の日本教育会館

 【東京】日本新聞労働組合連合(吉永磨美委員長)主催の第25回新聞労連ジャーナリズム大賞の授賞式が19日、東京都の日本教育会館であり、琉球新報が「戦後75年 証言を掘り起こし『戦争死』の実相を探った一連の報道」で特別賞を受けた。大賞は朝日新聞「子どもへの性暴力」取材班の「子どもへの性暴力」など2作品に贈られた。

 平和・民主主義の確立などに貢献した記事を表彰する同賞には、史上最多40作品の応募があった。

 選考委員を代表して講評を述べたフォトジャーナリストの安田菜津紀さんは、「数として語られがちだった戦争体験者の方々それぞれに、かけがえのない人生があることを教えられた」と本紙企画を評価した。

 取材班キャップの仲村良太記者は「75年の節目を県民に伝えるという思いで取材した。うちなーんちゅは戦争で家族の誰かが亡くなっている。その誰ひとりも取りこぼさないという気持ちだった」と語った。

 小那覇安剛編集委員は「沖縄戦体験者がどういった戦後を歩んだのか、どう変わったのかも含めて丹念に話を聞いていった。辛い体験を話してくれた方々に感謝したい。これからも沖縄戦の報道を地道に続けていく」と誓った。

 ほかの受賞作は優秀賞の沖縄タイムス編集局社会部「家族のカタチ」取材班「連載・『独り』をつないで―ひきこもりの像」など6作品。