沖尚高13人 国際バカロレアの「ディプロマ・プログラム」取得 国際的な大学入試資格


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IBDPを取得した沖縄尚学高校国際文化科学コースの3年生と担任のトーマス・ミッチェル教諭=6日、那覇市国場の同校

 沖縄尚学高校(名城政次郎校長)国際文化科学コースの3年生13人が、国際的に認められる大学入学資格「ディプロマ・プログラム」(DP)を取得した。国際バカロレア機構(本部・ジュネーブ)が提供する教育プログラム「国際バカロレア(IB)」の一環。

 IBDP資格取得には、世界共通の教育カリキュラムを2年間履修し、世界で一斉に実施される試験を受験する。課題論文(英語は4千語、日本語は8千字以内)や知の理論(TOK)、創造性・活動・奉仕(CAS)などの必要要件を満たして評価を受ける。資格取得には45点満点中、原則として24点以上が必要。今回の世界平均スコアは29・81点で、同校の平均は33点だった。

 同校は県内で唯一、このプログラムを日本語と英語で履修できるデュアルランゲージ・プログラムの認定を受けている。2016年度受験の1期生から本年度の5期生まで合せて51人がディプロマ資格を取得した。

 米国と英国の大学に入学予定の國仲元之輔さんとボルトン・ジョナサンさんは、「自ら考えて探求する学習、批判的思考能力など多角的に物事を見いだす力がついた」と振り返った。国際基督教大学(ICU)に進学する伊敷美旅(みろ)さんは「IBの学びを通して視野が広がった。今後はIBで得た知識や視野をさらに広げて人間の本質について考える美学を学びたい」と話した。
 (中川廣江通信員)