給食で「コロナに負けない」 浦添・大平特支校 給食週間 免疫力向上へ献立工夫


社会
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大量のからし菜を大きな鍋としゃもじで炒める調理場職員=21日、浦添市大平の大平特別支援学校

 24日からの1週間は、給食の役割や意義を考え、理解を深めるため「全国学校給食週間」に定められている。浦添市の大平特別支援学校は前倒しで18~22日に週間を設定し、「免疫力アップでコロナに負けない!からだづくり」をテーマに給食を提供した。新型コロナウイルスが猛威を振るう中、栄養教諭や調理場職員も工夫を凝らしている。

 「発酵食品で免疫力アップ」と題した21日の献立は、からし菜チャンプルー、納豆みそ、鶏肉とトウガンのお汁、発芽玄米入りごはんだった。琉球料理伝承人に認定されている津波綾乃栄養教諭が考案し、調理場職員が丹精込めて調理した。津波教諭は「コロナで農家も大変だから、県産品を多く使っている」と、農家にも気を配る。

「免疫力アップでコロナに負けない!からだづくり」をテーマに、給食週間の献立を考えた津波綾乃栄養教諭

 そのほか「体を温める食材」「食物繊維」「β―カロテン」「ビタミンC」など、各日にテーマを設け、どの食品にどんな栄養が含まれているのか、食べながら学んでもらった。

 給食週間の意義や献立の狙いは、掲示物や校内放送で児童・生徒に周知した。「免疫力とは、ばい菌やウイルスをやっつけてくれる免疫細胞のパワー」「腸を元気にすると免疫細胞も元気になる」「腸を元気にするには食物繊維や発酵食品を食べるといい」と、分かりやすく説明した。

 新型コロナウイルスの感染拡大で、学校の給食風景は様変わりした。机を向かい合わせて、おしゃべりしながら食べることはできない。感染予防のため、津波教諭も児童・生徒が食べる様子を見回るのは控えているという。

 感染拡大が続き、学校では予防策に神経をすり減らす。津波教諭は「食堂に集まってみんなで食べる機会もなくなり、さみしいが、少しでも給食を楽しんでもらいたい」と話した。 (稲福政俊)