演技もアドリブで一発OK! コロナ後は「舞台で笑いを」 映画「なんくるないさぁ」出演・仲田幸子さん


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 喜劇の女王・仲田幸子さんと孫の仲田まさえさんのダブル主演映画「なんくるないさぁ 劇場版~生きてるかぎり死なないさぁ~」(野田孝則監督)の上映が、30日から那覇市の桜坂劇場で始まる。同作は幸子さんの死から始まるコメディー。主演する幸子さんに出演を決めた背景や作品について聞いた。 (聞き手・藤村謙吾)

主演映画の撮影当時のエピソードを語る仲田幸子さん=26日、那覇市寄宮(大城直也撮影)

 Q:なぜこれまで本格的な映画出演を断ってきたのか。

 「芝居であれば、観客の笑い声や手を打つ音がその場で聞こえる。だけど映画は撮影中にこれらが聞こえないから。それと、せっかちだからね。出番を待てない」

 Q:本作出演を決めた理由は。

 「孫に勧められたから出演を決めたが『(幸子さんが)死ぬ映画だよ』と言われて、これは大変だと思った。でもまさえに『死ぬ映画に出たら実際は長生きするから』と説得された。自分でも映画に出るとは思わなかった」

 Q:撮影は順調だったか。

 「私が出るところは筋だけ聞いてアドリブも入れて、一発OK。新型コロナウイルス感染症がはやり出す前に撮影も終わった」

映画「なんくるないさぁー」の一場面(桜坂劇場提供)

 Q:映画の撮影を終えて今の気持ちと今後の夢を聞かせてほしい。

 「色とりどり笑えるところがたくさんあるからいいと思った。まさえの演技は上等、本当の主役だね。私の後を継ぐと思った。ただ映画も面白かったけど、本当の気持ちはやっぱり生の舞台に立ちたいと思った。コロナが去った後は、いい芝居をやってお客さんをたっぷり笑わせたい。コロナがあったことを忘れさせるような芝居をやりたいね」