喜劇の女王・仲田幸子さんと孫の仲田まさえさんのダブル主演映画「なんくるないさぁ 劇場版~生きてるかぎり死なないさぁ~」(野田孝則監督)の上映が、30日から那覇市の桜坂劇場で始まる。同作は幸子さんの死から始まるコメディー。主演する幸子さんに出演を決めた背景や作品について聞いた。 (聞き手・藤村謙吾)
Q:なぜこれまで本格的な映画出演を断ってきたのか。
「芝居であれば、観客の笑い声や手を打つ音がその場で聞こえる。だけど映画は撮影中にこれらが聞こえないから。それと、せっかちだからね。出番を待てない」
Q:本作出演を決めた理由は。
「孫に勧められたから出演を決めたが『(幸子さんが)死ぬ映画だよ』と言われて、これは大変だと思った。でもまさえに『死ぬ映画に出たら実際は長生きするから』と説得された。自分でも映画に出るとは思わなかった」
Q:撮影は順調だったか。
「私が出るところは筋だけ聞いてアドリブも入れて、一発OK。新型コロナウイルス感染症がはやり出す前に撮影も終わった」
Q:映画の撮影を終えて今の気持ちと今後の夢を聞かせてほしい。
「色とりどり笑えるところがたくさんあるからいいと思った。まさえの演技は上等、本当の主役だね。私の後を継ぐと思った。ただ映画も面白かったけど、本当の気持ちはやっぱり生の舞台に立ちたいと思った。コロナが去った後は、いい芝居をやってお客さんをたっぷり笑わせたい。コロナがあったことを忘れさせるような芝居をやりたいね」