無観客、異例の球春・・・沖縄でプロ野球キャンプイン  響く選手の声、心で応援


この記事を書いた人 Avatar photo 田吹 遥子
無観客の球場で行われている日本ハムのキャンプ=1日、名護市のタピックスタジアム名護

 沖縄と宮崎で1日、一斉に始まったプロ野球の春季キャンプ。今年は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため各キャンプ地は無観客となり、静かな球春の訪れとなった。球場は例年と異なる雰囲気に包まれたが、選手たちはリラックスした様子でトレーニングをスタートした。初日は曇り空から時々、陽光が差し込む穏やかな天気で、選手らは心地よい春風を浴びながら練習に汗を流した。

 

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 県内では北海道日本ハム、阪神、東北楽天、中日、広島東洋、横浜DeNA、東京ヤクルト、千葉ロッテの8球団が始動した。県出身選手も声を出したり、熱のこもった動きを見せたりして、新シーズンに向けて精力的に練習に励んだ。

受付で報道陣などに検温、消毒を徹底する楽天の関係者=金武町ベースボールスタジアム

 楽天がキャンプを張る金武町ベースボールスタジアムにも観客の姿はなく、選手の声だけがこだました。同球場のそばに住む男性(67)は、選手の活気ある声に誘われて外に出て来た。「(例年のキャンプ時は)ファンも多く出店もあってすごくにぎわってるけど、今年は静かだね」とつぶやく。遠目から球場を眺め、観客が入れる日が来ることに期待を寄せた。

 中日ファンの又吉まどかさん(34)は、少しでも選手の姿が見られたらと思い、キャンプ地の北谷町に足を運んだ。無観客のキャンプに「今回はさみしいけど選手の感染防止が大事」と言い、サブグラウンドで練習する投手陣を遠くから見守った。「(県勢の)又吉克樹投手の開幕ローテ入り。そして優勝」とチームの躍進を願った。

 各球団は政府と自治体が緊急事態宣言を出す間は無観客を続け、ファンの来場自粛を呼び掛けている。報道陣など、出入りが認められた関係者にも日々の健康観察を要請した。選手の対面取材は極力控えるなど、球団関係者が気を張りながら対応に当たっていた。

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