沖縄県副知事に照屋義実氏を起用へ オール沖縄共同代表、照正組元社長


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照屋義実氏

 沖縄県の玉城デニー知事は、3月に任期を迎える富川盛武副知事(73)の後任に、県政策参与で、てるまさグループ代表の照屋義実氏(73)を起用する方針であることが2日までに分かった。照屋氏は本紙の取材に「県政の安定的な運営のため、知事を支えたい」と述べ、知事の打診に応じたことを明らかにした。富川氏の任期は3月8日で、玉城知事は16日に開会予定の県議会2月定例会に人事案を提出する見通し。

 照屋氏は、建設業の照正組社長や県商工会連合会会長などを歴任したほか、名護市辺野古の新基地を造らせない「オール沖縄会議」の共同代表を務めている。照屋氏は新基地建設に一貫して反対し、各種選挙でも「オール沖縄」勢の候補者を支えてきた。経済界との太いパイプや選挙手腕を見込まれており、照屋氏を副知事に起用することで、来年の県知事選に向け体制を強化する狙いがあるとみられる。

 富川氏は、沖縄国際大学長などを歴任し、各種委員会で県の経済政策の策定などに携わった後、翁長雄志前県政の2017年3月に副知事に就任した。新たな沖縄振興計画の骨子案のとりまとめなどに尽力した。