読書感想文コンクールで4度最高賞の高校生の読書法とは?


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
最高賞を4回受賞した名護高の玉城りんのさん(右)と妹で入賞常連のつきのさん=1月30日、那覇市の琉球新報社

 1月に表彰式があった第57回全沖縄青少年読書感想文・感想画コンクール(主催・県学校図書館協議会、琉球新報社、特別協賛・e―no)で、名護高3年の玉城りんのさんは4回目の感想文最高賞に輝いた。入賞は小6から6年連続。何十回も繰り返して読む本が何十冊もあるという読書家で、来年の題材作品はもう決めているという。深い思考力、言葉を自在に操る表現力で、審査員から「今年はどんな作品か」と心待ちにされるほどだ。

 物心が付く前から両親に読み聞かせをしてもらって育った。文字を覚えてからは図書館に通い、書店で何時間でも過ごせるほど「ずっと本を読んできた」。小説から漫画まで、読むジャンルも幅広い。「この間は栄養学の本がおもしろかった」と笑った。

 読むことが楽しくて何回も読み返すうちに、前とは違う意味を読み取ったり、違う感じ方をしている自分に気付いたりする。深く読み込むことで世界の広がりを知り、考え方の幅も広がったという。今回受賞した本も30回以上読んだが、「読み終わりはない」と強調した。

 同じくらい好きなことは、読書好きの母や妹のつきのさん=名護中2年=と本の感想を語り合うことだ。3歳から続ける水泳の部活動に送迎してもらう車の中や自宅で、感じたことや考えたことを言葉にして伝え合うのが楽しいという。

 高3で最後となる来年のコンクールには、小6で出合った本を書こうと決めている。「主人公と同じだけの経験や思いをしないと書けない。近づいてきたけれど、まだまだです」。読書、部活、勉強と忙しい毎日の中で「主人公に匹敵するくらい成長したい」と笑った。