巨人・大城卓三 今年も正捕手の座に 2桁本塁打へ「戦う体つくる」


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投球を受ける県出身の大城卓三選手=16日午前、那覇市奥武山町の沖縄セルラースタジアム那覇

 昨年、巨人の正捕手の座を勝ち取った大城卓三(首里中―東海大相模高―東海大出)。躍進は成績が物語る。93試合に出場し、打率2割7分で9本塁打、41打点と自己最高を達成。守備でも盗塁阻止率が3割4分に向上し、12月にベストナインに選ばれた。

 一昨年は小林誠司や阿部慎之助らとの激しい定位置争いで、一塁手としての出番が多かった。昨季は開幕から間もなく小林がけがで長期離脱し、チャンスが巡ってきた。初先発した6月24日の広島戦で三塁打を放ちアピールすると、7月16日に初本塁打。「打てる捕手」として下位打線に厚みをもたらし、リーグ連覇を後押しした。

 取り組んできたウエートトレーニングが奏功。「体重の増減の波がなくなった」と長打力が磨かれた。しかし、7月までは3割超の打率もリーグ後半になるにつれて落ち込んだ。「見えない疲労もあったかもしれない。1年間戦うための体が大事だと分かった」とキャンプに臨んでいる。

 日本シリーズは全4試合に出場した。「経験を生かして日本一を目指す」と決意を新たにした。目標は本塁打10本以上だ。宮崎では昨季手応えを得たウエートトレーニングで強化。新たな正捕手争いに、那覇での実戦でアピールする。

 首里城復興支援金を寄付するなど故郷への恩返しも忘れない。子どもたちには「野球だけでなく、自分の夢に向かって一生懸命何事にも取り組んでほしい」とエールを送る。プロ4年目の28歳。さらなる飛躍への重要なシーズンとなる。

 (古川峻)
 


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