「キビ葉殻」で赤土流出ストップ!恩納で畑に敷き詰める


この記事を書いた人 Avatar photo 上里 あやめ
キビの葉殻を敷き詰める「トラッシュ・カバークロップ」=17日、恩納村太田区の観葉ほ場

 【恩納】恩納村太田区公民館裏の畑(観葉ほ場)で17日、赤土などの流失防止対策で畑にキビの葉殻を敷き詰める「トラッシュ・カバークロップ」を実施した。恩納村赤土等流出防止対策地域協議会(以下赤土防止協)の呼び掛けで、恩納村漁業協同組合の金城治樹組合長をはじめ、組合員とマリン業者のラグーンとマリンクラブベリーの職員、村農業水産課の職員たちの19人が集まった。4、5人は畑奥の水路際にベチバーを植え、残りの人たちは広い畑に葉ガラを敷き詰めた。

 この対策は一番効果の高い赤土防止対策方法だが、難は重労働を担う人集めと高額になる対策費用だという。

 葉殻を敷き詰めるマルチング効果で赤土流出を防ぐ。同時に、営農対策として(1)葉ガラ梱包の有効利用(循環型形成)(2)除草剤の低減(雑草対策)(3)保温効果があり葉ガラの育成促進―などと効果が抜群という。今年で3年目という太田区観葉ほ場での実施を周辺の農家へ周知し、活動を広げていく意図もあるという。

 一輪車で葉殻を運ぶ漁協組合員の與那嶺豊さん(36)=村太田区=は「赤土対策は自分たちの海に帰ってくるので、何回も運び歩くのはきついが、やりがいがある」と元気に話した。

 サンゴの村づくりを目指す、海域と陸域をつなげた環境保全活動である。
 (小山猛三郎通信員)