辺野古埋め立て土砂、南部からの採取計画は断念を 「戦没者への冒涜」と市民団体ら


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沖縄防衛局の谷幸二課長補佐(右)を訪れ、要請する具志堅隆松さん=26日、嘉手納町の同局

 【嘉手納】辺野古新基地建設に使う埋め立て土砂を本島南部から採取する政府の計画を巡り、沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」代表の具志堅隆松さんと「平和を求める沖縄宗教者の会」は26日、沖縄防衛局を訪ね、計画の断念を求め要請書を提出した。具志堅さんは「遺骨が混じった、戦没者の血が染み込んだ土を軍事基地建設の埋め立てに使うのは戦没者への冒瀆(ぼうとく)だ」と訴えた。

 具志堅さんは「南部の土に戦没者の遺骨がある認識はあるのか」と問いただした。対応した調達計画課の谷幸二課長補佐は「土砂の調達先は現時点で確定しておらず、工事の実施段階で決まる」と繰り返し、直接の回答を避けた。

 谷課長補佐は、仮に南部から調達する際にも、政府として契約業者には開発前に遺骨がないかを目視で調査するなど、きめ細かな対応を求めると強調。具志堅さんらは「業者に責任を押し付けてはいけない。遺骨収集は国の責任でやるべきだ」と憤った。

 本島南部からの土砂採取の断念を訴え、具志堅さんと有志は3月1日から6日までハンガーストライキをする。