中学卓球 嘉陽田が女子頂点 男子は玉城、競り勝ちV 九州選抜大会選考会


この記事を書いた人 Avatar photo 上里 あやめ

 卓球の第6回九州中学選抜大会選考会(個人の部)が2月28日、県総合運動公園で行われ、女子決勝は嘉陽田澪(エナジックアカデミー)が3―2で熊田陽茉梨(琉球レオフォルテJr)を破り、頂点に立った。男子決勝は玉城一真(琉球レオフォルテJr)が3―2で宇地泊友陽(コザク)に競り勝ち、優勝した。男女上位4選手は九州中学選抜(4月17、18日・熊本)に派遣される。

女子シングルス決勝 安定したレシーブで粘り勝ちしたエナジックアカデミーの嘉陽田澪=2月28日、県総合運動公園体育館

レシーブ安定 粘り発揮 強打封じる作戦的中 嘉陽田

 嘉陽田澪(西原東2年)の作戦勝ちだった。得意とするフォアでの攻めを封印し、粘り強いバックレシーブで相手のミスを誘うスタイルに切り替えた。決勝の相手は「めちゃ強くて、いつも優勝を阻まれている」という熊田陽茉梨。

 熊田の強打に対し、左右にコースを打ち分けながら根気強く返し続けた。最初のゲームを失ったが、徐々に作戦がはまり第2、3ゲームを連取。簡単に返しているように見える球だったが「微妙に回転をかけていた」と巧妙な変化球で惑わせた。

 ジュースにもつれた第4ゲームはうまく対応されて2―2に。コーチから「バックで返させるように狙おう」と助言を受け、相手の得意なフォアを打たせないようコースを選んだ。

 勝利の瞬間は派手に喜ぶことはなく、淡々としていた。試合後に「優勝してびっくりしていた」と明かし、後から勝利の実感が沸いた様子で次第に笑顔がはじけた。「これまでの最高は2位で、うれしい。九州に向けてサーブ、レシーブの質を上げられるよう練習したい」とさらなる高みを目指す。
 (大城三太)

男子シングルス決勝 バックハンドで攻める琉球レオフォルテJrの玉城一真

悔しさばねに成長 玉城、上達のバックハンド

 玉城一真(石嶺1年)が悔しさをばねに成長した姿を見せた。「最近の大会は決勝や準決勝で負けて、小6以来優勝から遠ざかっていた」という。結果にこだわる強い気持ちで臨んでいた。

 週2、3日の練習休みを返上し、父・真文さんや小学5年の弟・真佑を相手に練習を重ねた。「バックの弱さを相手に見抜かれ、攻められて負けていた」と克服に励み「以前よりもうまく打てる」と自信を得た。

 決勝でも、上達したバックから得意のフォアへとつなぎ、粘り勝ちした。九州に向け「強い選手が相手でも諦めずにプレーしたい」と闘志を燃やした。