はだしで泣く迷子の3歳児を保護 1軒ずつ訪ね保護者へ 女子中学生4人に感謝状 


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
宮城正明那覇署長(左)から感謝状を受け取った(左2人目から)神原中2年の安里さくらさん、新嘉喜彩音さん、金城夢々さん、城間美春さん=2月17日、那覇署

 【那覇】培った団結力で迷子を保護―。那覇署(宮城正明署長)は2月17日、沖縄県那覇市の市営住宅敷地内の駐車場で、迷子になっていた3歳(当時)男児を保護し、警察に通報の上、保護者に無事引き継いだとして、同市の神原中2年安里さくらさん、新嘉喜彩音さん、金城夢々(むむ)さん、城間美春さんの4人に感謝状を贈った。4人はバスケットボール部に所属しており「バスケ部で培った団結力が発揮できた」と笑顔で話した。

 那覇署によると、昨年12月20日午前8時ごろ、那覇市の市営住宅の駐車場で、はだしで泣く男児を4人が発見した。寒さで震える男児に4人は上着を掛け、抱っこしたり、あやしたりして、警察官の到着を待った。泣きやんだ男児を連れ約1時間、市営住宅を1軒ずつ回り、自宅にいた保護者に引き継いだという。男児にけがはなかった。

 那覇署で17日、感謝状贈呈式が開かれ、宮城署長は「男児を放っておけば事件に巻き込まれる可能性もあった。勇気ある行動に感謝したい」などとねぎらった。感謝状を受け取った4人は「男児を見て最初は戸惑った。男児が不安そうだったので話し掛け友だちになった」「困っている人を見掛けたら、今後も勇気を出して手を差し伸べたい」などと話した。