大型連休にらみ「GoTo再開へ対策を」 沖縄ツーリズム協で要望


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新型コロナで落ち込みが続く観光産業に必要な対策などについて話し合う沖縄ツーリズム産業団体協議会のメンバーら=4日、那覇市小禄の沖縄産業支援センター

 沖縄ツーリズム産業団体協議会(会長・下地芳郎沖縄観光コンベンションビューロー会長)は4日、那覇市の沖縄産業支援センターで会合を開き、新型コロナウイルスの影響で落ち込みが続く観光業から要望などを聞き取った。感染拡大の第4波がゴールデンウイークに重なることを懸念し、「Go To トラベル」の再開のタイミングを見計らう必要性を指摘する観光事業者もいた。

 那覇空港ビルディングの安里昌利社長は「4回目の宣言を出すことにならないか心配している。県にはもう一段、感染対策に力を入れてもらいたい」と強調し、PCR簡易検査の機器を空港で導入することを提案した。

 県ホテル協会によると、3、4月の予約動向は卒業旅行などで全国平均よりも高く推移しているという。同協会の坂本公敏副会長は「Go Toがなくても予約は動いてきている。あまり早い時期に再開して大型連休に感染拡大するよりは、ゴールデンウイークに合わせて再開した方が良い」と指摘した。

 沖縄ツーリストの東良和会長は、国際線の再開に備えて感染対策の準備を始めるべきだと主張した。厚生労働省と経済産業省は、海外渡航前に国内のPCR検査機関を検索・予約できる海外渡航者新型コロナウイルス検査センター(TeCOT)を運営している。だが、県内では1施設しか検索できず、登録施設を増やすべきだとした。また、導入を検討する国が出てきているワクチン接種を証明する「デジタルパスポート」について、県も情報収集を進め、実施に動く必要があると訴えた。