南部土砂採掘で玉城知事「慰霊の念を込めた何らかの方法を見いだす」 県議会答弁


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玉城デニー知事

 玉城デニー知事は4日の県議会2月定例会の一般質問で、名護市辺野古の新基地建設に関連し、糸満市米須での土砂採取事業に対する県の対応について「(命を)失った方々への惜別の思いと慰霊の念を込めた、何らかの方法を見いださなければいけない。連日、一生懸命考えている」と語った。仲村未央氏(沖縄・平和)への答弁。名渡山晶子子ども生活福祉部長は西銘純恵氏(共産)の質問に、県内で未収容の遺骨が2020年3月末時点で2700人分に上ると明らかにした。

 玉城知事は、沖縄の日本復帰50年に合わせた政府への要請に向け、在沖米軍専用施設を全国比で「当面50%以下を目指す」とする目標について、「(沖縄の基地負担軽減を協議した)日米特別行動委員会(SACO)合意があるという現状を追認するだけでは駄目だ」と述べた。

 宮城力企画部長は、2018年4月から那覇―粟国路線を運休している第一航空が、今年6月から同路線をチャーター便で就航する意向を示していることを明かした。いずれも比嘉瑞己氏(同)への答弁。

 名護市安和の琉球セメント桟橋で、土砂運搬車を洗浄した赤土混じりの水が敷地外に流れ出ていることについて、松田了環境部長は「県赤土等流出防止条例の趣旨に照らして好ましくない。事業者に指導したい」と語った。山里将雄氏(てぃーだネット)への答弁。

 玉城知事は新型コロナウイルス感染症の対策に関する県民からの意見聴取を巡り、「PTAなど地域団体から意見を聞いたかについては、猛省しなければならない」と話し、意見集約や情報共有のあり方を再検証する考えを示した。仲村氏の質問に答えた。

 一般質問最終日の4日はこのほか、新垣光栄氏(おきなわ)、崎山嗣幸氏(沖縄・平和)、瀬長美佐雄氏(共産)が登壇した。