基地の街学び模擬選挙 滋賀の立命館守山中 仮想修学旅行で平和学習 沖縄市と遠隔で交流


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滋賀県の中学校とオンライン交流でアドバイスする沖縄市の認定ガイドら=10日、沖縄市のコザメトロ

 滋賀県の立命館守山中学校(寺田佳司校長)2年生がバーチャルで修学旅行を実施、その中の平和学習プログラムで10日、沖縄県知事の模擬選挙を行った。新型コロナウイルスによる影響で2月に予定していた沖縄への修学旅行が中止になり、沖縄市観光物産振興協会企画の街歩き平和学習もなくなった。そこで沖縄の基地の街を知ろうと学校と生徒で「沖縄県の模擬知事選挙」を企画した。

 米軍基地の反対派・共存派6人の立候補者がそれぞれ選挙演説をし、発表の場とした。各候補者はそれぞれ学び、多面的な視点から沖縄における米軍基地の役目や弊害、自衛隊基地の現状、経済的な面やこれからの観光のビジョン、自然環境の保護など主張。生徒たちは、それぞれ投票した。

 当選したのは基地反対派の立候補者で、琉球王国として独立し、日本との取り決めを無くし基地のない沖縄からプロスポーツなどでスポーツ王国として経済発展を目指すという内容で当選した。

 当日は沖縄市と同中学校をオンラインでつなぎ、沖縄市観光物産振興協会認定ガイドの岸本健さん(74)、中村善昭さん(71)、ルソー光さん(48)ら3人も沖縄市胡屋のカフェで立候補者らの演説などを視聴した。

 担当した立命館守山中の武藤季帆教諭(49)は「限られた時間ではあったが生徒たちが調べた内容を現地の方に聞いてもらうということで緊張感もあり、張り切っていた。初めての試みだったがとても良い体験になった」と述べた。

 ネットを活用した修学旅行の取り組みや内容についての問い合わせは沖縄市観光物産振興協会(電話)098(989)5566。
 (正木光通信員)