第4波なら知事「強い措置」検討 沖縄のコロナ感染68人 若い世代で拡大、宴会自粛求める 


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新規感染の拡大を受け、感染予防を呼び掛ける玉城デニー知事=24日、県庁(代表撮影)

 新型コロナウイルスの新規感染者数が増加していることを重くみた玉城デニー知事は24日、県庁で緊急の記者会見を開き、20~40代の若い世代の飲み会を通して感染が広まっているとして、当面は5人以上の歓送迎会やホームパーティーを含めた宴会の開催を自粛するよう呼び掛けた。その上で「今、県民の協力が得られなければ、第4波にそのまま突入し、今後、強い措置もまた検討せざるを得ない状況になるかもしれない」と強調した。県は同日、10歳未満から80代の68人が新たに新型コロナウイルスに感染したと発表した。

 年代別で見ると、20代が最も多く20人、30代が15人と続き、若い世代の感染が全体の半数を占めている。米軍関係は複数の基地で計19人の感染が確認され、3月に入って最多となった。

 新規感染者のうち24人が接触感染と推定され、内訳は家庭内9人、飲食8人、職場4人、友人知人3人。残り44人の感染経路は現時点で判明していない。

 居住地別では那覇市20人、宜野湾市12人、沖縄市8人、浦添市5人などとなっている。直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は20・84人で、宮城県(30・75人)に次いで全国2番目に多い。

 玉城知事は2月末の県独自の緊急事態宣言終了時と比べて1週間当たりの新規感染者数は3倍近くになっていると説明。緊急事態宣言後の感染者は20~40代の若い年代で約62%を占めると指摘した。

 現時点では若い世代中心に流行しているため入院者数は多くはなく、医療機関の負担はまだ重くないとしつつも、「典型的な流行の立ち上がりを示している。今後、高齢者層に感染が広がってしまうと、医療機関の負担が一気に増して流行も長期化してしまう」と警戒を呼び掛けた。

 観光客に対しては、なるべく沖縄への渡航前に、県民に対しては、リスクがある会合などに参加した場合は、PCR検査を受けることを求めた。