沖縄修学旅行、20年度9割減の150校 延期は一部、多数キャンセル


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国際通り

 沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB、下地芳郎会長)は25日、2020年度に県内を訪れた修学旅行数について、いずれも当初の予定から9割以上減の約150校、3万人程度にとどまるとの見通しを発表した。新型コロナウイルスの影響を受け、一部の学校は次年度へ延期したものの、多くの学校はキャンセルしたとみられる。

 OCVBによると、昨年、修学旅行の取り扱い数が8~9割を占める大手旅行社を含む13社から、聞き取り調査をしたところ、感染症の影響が出る前の予約数ベースで、2318校、41万6050人が20年度の旅行を予定していた。

 しかし、3月9日時点の聞き取りでは、149校、3万1527人にとどまり、19年度の1割にも満たないことが明らかとなった。3月10~31日に旅行を予定していた学校のうち、複数のキャンセルも出ているため、最終的な実績はさらに落ち込む見通しだ。

 下地会長は「安心・安全の面で、保護者を含め不安が強かった。各学校が不安に思っていることに丁寧に答え、(コロナ下の)1年間の受け入れで得られた実績もあるので、アピールしていきたい」と語った。OCVBでは修学旅行を中止、延期にした学校にメッセージを送るなど、コミュニケーションを絶やさない取り組みを進めている。