沖縄知事「外出自粛、時短要請も検討」29日判断　「コロナのリスク全国一になる恐れ」

　沖縄県の玉城デニー知事は26日夕、県庁で緊急記者会見し、新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからないことから、県民への外出自粛や飲食店などに対する時短要請、それに伴う国への財政支援を要請することも検討していると明らかにした。28日に経済対策団体会議を開いて関係者の意見を踏まえ、29日の県の対策本部会議で判断する見込み。玉城知事は対策本部会議で今後の対応を「判断する状況にあると思う」という認識を示した。

　玉城知事は、1月上旬に那覇市など5市の飲食店などに時短要請をした時と同じ水準まで感染が広がっており、人口10万人当たりでの新規感染者数は25・43人と宮城県に次ぐ全国2番目に上ると説明。「このままいくと沖縄県が全国で最も感染リスクの高い県になる」と危機感をあらわにした。26日午後に開催した経済対策団体会議で経済界と危機感を共有したといい、「行政業界一体となって拡大防止が重要と一致した。取り得る対策は全て講じていきたい」と述べた。変異株のスクリーニング検査も全ての検体に拡大していくと明らかにした。

　県はこの日、2月以降で最多となる89人がコロナ陽性だったと明らかにしている。

　また、西村康稔経済再生担当相と電話で会談し、国も県内の感染状況を憂慮しており、強い措置を講じる必要があるのではないかという意見もあったという。

　玉城知事や両副知事らは26日夜、那覇、浦添、沖縄、うるま、宜野湾の5市の繁華街を巡回して、飲食店の感染対策の確認と感染防止策の普及啓発を行う。27日から4月11日まで、那覇市松山の繁華街の接待接触を伴う飲食店の従業員らを対象に、無料PCR検査を実施する。民間のPCR検査センターと連携し、計1600人の検査を見込んでいる。検査を受けられるクーポンを巡回の際などに配布する。