日本の安全保障環境「最も厳しい状況」 陸上自衛隊トップが就任後初の会見


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会見する吉田圭秀陸上幕僚長=1日、防衛省

 【東京】3月26日付で陸上自衛隊トップの陸上幕僚長に就いた吉田圭秀陸将は1日、就任後初の会見を行った。日本を取り巻く安全保障環境は「(自衛隊の)創隊以来最も厳しい状況にある」と認識を述べた。有事には県外の部隊が「南西諸島などに、より迅速に展開する能力を高める必要がある」と強調し、中国を念頭に対処力の強化に取り組む考えを示した。

 吉田氏は、米中の戦略的競争を中心とした世界の多極化や、北朝鮮の核開発、テロの脅威など複雑化が進み、「その不安定要素が一番集約されているのがインド太平洋地域だ。わが国の地政学的位置は、まさにその最前線にある」と指摘した。日米同盟を核にしつつ、オーストラリアやインド、欧州諸国とも連携する必要性を訴えた。

 

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