辺野古図面存否二転三転 陸自共同使用 防衛相「あった」→「肯定してない」


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昨年、米海兵隊員と陸上自衛隊の水陸機動団が連携して行われた共同訓練の様子=2020年2月9日午後、金武町の金武ブルー・ビーチ訓練場(又吉康秀撮影)

 【東京】陸上自衛隊と米海兵隊が名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブの共同使用で極秘合意していたとの報道に関連し、検討段階で用いられたとされる計画図面の存否が再び議論になっている。岸信夫防衛相は1月の参院予算委員会で「そういう形での図があったとの話がある」と認めていたが、3月30日の参院外交防衛委員会では一転、先の答弁の「話」とは「そのような報道があることは承知している、との趣旨だった」と弁明し、図面の存在について言及を避けた。

 質問した白眞勲氏(立民)は「ごまかしの答弁をされたら委員会をやっていられない」と、岸氏の答弁を問題視した。

 1月の参院予算委員会で白氏が報道を基に計画図面の存在を問うたのに対し、岸氏は「いずれにしても、何も合意をしているものではない」と答弁した。

 図面を作成したかどうか、当時の陸上幕僚長に確認したかをさらに問うと、岸氏は「きちっとした計画があったわけではないが、そういう形での図があったということはお話がありますけれども」と述べたものの、合意したとの指摘を重ねて否定。白氏は、図面があることを「やっと認めた」と述べた上で、質問を続けていた。

 この質疑について防衛省の岡真臣防衛政策局長は3月30日の委員会で、計画図面があるのかという問いと、陸幕長に聞いたのかという問いの「両方の(質問が)ある」中で報道に触れて回答したものだと釈明した。

 岸氏は4月2日の会見で、委員会でのやりとりについて「計画図自体の存在を肯定したものではない」と改めて説明した。一方、一般論として日米が協議する過程で「さまざまな図が使われるケースもある」と述べた。