防衛局、大浦湾の護岸工事入札を公告 辺野古設計変更と「無関係」


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 米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設を巡り、沖縄防衛局は2日、埋め立て予定区域の大浦湾側の中仕切り護岸「N2」の建設工事の入札を公告した。護岸の長さは約250メートルで、工期は2022年6月30日までとしている。防衛省は軟弱地盤の改良工事を進めるための設計変更を現在、県に申請しており、玉城デニー知事の承認を求めている。承認が得られていない段階だが、防衛省はN2の建設について設計変更に関係なく仲井真弘多元知事が承認した内容に基づいて建設工事を進められるとの見方を示している。

埋め立てや護岸工事が進められる新基地建設現場=2020年9月3日午後、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ沿岸(小型無人機で撮影)

 設計変更では地盤改良と並行して埋め立てを効率的に進めるため、N2の先端に土砂の陸揚げ場所を設置する計画を盛り込んだ。

 N2の建設予定地は、農林水産省が県に移植を求めて係争中のサンゴの群体が重なり、防衛省は移植を終え次第、工事に着手したい考えだ。

 また沖縄防衛局は2日、埋め立てによって河口がふさがれる美謝川の水路切り替え工事に関する入札も公告した。工期は23年3月31日まで。この美謝川の切り替え工事は名護市の条例に基づく協議が必要とされており、市側の対応が焦点となる。