沖縄振興の在り方などを話し合う自民党沖縄振興調査会(小渕優子会長)は2日、2021年度の初会合を開いた。首里城の再建事業で使用する木材について、国産ヒノキのほかに焼失した首里城で使われていた台湾ヒノキの活用も求める意見が出た。出席議員から「台湾との歴史的なつながりにも目を向けるべきだ」との声が上がった。
内閣府が総点検結果を発表した沖縄振興計画についても話し合われた。小渕会長が冒頭、「沖縄振興計画もそろそろ期限を迎える。これからの沖縄のことを考えた時、大変大きな課題だ。点検結果を見ながら、しっかりと考えていきたい」とあいさつし、議論をスタートさせた。
首里城の再建作業の進捗(しんちょく)状況が報告される中、国場幸之助衆院議員らが、消失した首里城に台湾ヒノキが使われていた点に言及した。資材として国産ヒノキの確保が進んでいる経緯も踏まえ、国場氏は「台湾との歴史的なつながりもある。『万国津梁(しんりょう)』の精神を重んじるためにも検討するべきだ」などと提案した。
振計の点検結果の振り返りでは、22年に迎える日本復帰50年に合わせた取り組みが必要だという意見も出た。次期振計で取り組むべき課題として、英語教育の強化なども指摘された。事務局長の橘慶一郎衆院議員は「今後の議論の出発点としたい」と述べた。