【南城】南城市は、昨年2月から実施する市保有の公共施設を民間事業者が暫定的に利用できる「トライアル・サウンディング」制度を、今年の12月末まで延長している。当初は昨年12月末で終了予定だったが、新型コロナウイルス感染の影響で応募する事業者が少なかったことなどを踏まえ、延長した。利用者からは「住民と交流しながら仕事ができる」「市役所で事業所を構えたい」などの声があり、好評を得ている。
市は、市役所の空きスペースの有効活用を図る目的でトライアル・サウンディングを実施した。市の担当者は「空きスペースが、利用者から市場価値があると認められれば、施設を有料化して実用化したい」と語った。
3月現在、同制度を活用しているのは約30の事業者。市役所内で飲食や物品販売、リラクゼーションサロン、サークル教室、フリーマーケットなどを開いている。
市役所2階のフリースペースでネイルサロンを開く「深爪 美爪サロン BELINDA(べリンダ)」の山内麻理奈さんは「南城市在住なので、市内で仕事ができることは家庭にも負担を掛けずに済む」と語る。
整理収納アドバイザーで「片づけレッスンnew style sapo」の玉城恵利子さんは「職種や年齢の異なる事業者の方々とコミュニケーションを図りつながり合えたことは、とても良かった」と話した。
「リユース市場」は、毎月第2と第4土曜日などに市役所の駐車場を使って、フリーマーケットを開催。3月21日に開かれたフリーマーケットでは訪れた買い物客らでにぎわった。運営するTM.Planning社長の玉城堅矢さんは「参加者も訪れる客も増えてきている」と語った。
利用している事業者の情報は市役所1階の掲示板か、市のホームページなどで確認できる。