まだまだきれいなランドセルを格安で 購入困難な家庭に販売 北谷の「オキハンズ オキハーツ」


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中古ランドセルの提供を呼び掛けているファウルクス章子さん(中央)と夫のポール・ファウルクスさん(左)。ランドセルを寄付した後藤由奈さん(右)=3月28日、北谷町宮城のリサイクルショップ「オキハンズ オキハーツ」

 【北谷】沖縄県北谷町のリサイクルショップ「オキハンズ オキハーツ」が、中古ランドセルの販売を始めている。経済的な理由から購入が難しい家庭への支援を目的としている。以前、沖縄に住んでいた福岡県在住のファウルクス章子さん(38)が周囲にランドセルの提供を呼び掛け、状態が良好なランドセルを同店に寄付している。店頭での価格を2千~5千円に抑え、売り上げはすべて同店が支援する児童養護施設の卒園者の自立支援に充てられる。

 「6年間大事に使った、きれいな状態のランドセルをせっかくだから誰かに利用してもらえないか」。章子さんは、娘の後藤由奈さん(12)が小学校を卒業した際、そう感じた。

 きょうだいの数が比較的多い沖縄では、お下がりのランドセルを使うこともよくある。章子さんは、お下がりで傷みが激しいものの、経済的に買い換えをためらっている家庭などに中古ランドセルの需要があるのではないか、と考えた。交流があったオキハンズオキハーツに相談すると、以前、寄付された中古ランドセルがすぐに売れたという話を聞き、さっそく周囲に提供を呼び掛けた。

 すると、ひと月もたたないうちに「捨てるのはしのびない」「まだまだきれいだから」と、続々とランドセルが寄せられた。今後も継続して寄付していく予定だという。

 県内では7日、多くの小学校で始業式がある。章子さんは「新品とはいかないが、喜んでもらえるぐらいきれいな状態のランドセルをそろえた」と語る。娘の由奈さんも、自身が使った水色のランドセルを愛しそうに触りながら「きれいに磨いたので、ぜひ使ってほしい」と笑顔で話した。

 問い合わせは北谷町宮城のオキハンズオキハーツ(電話)098(989)9679。
 (新垣若菜)