2002年に米兵による性暴力被害に遭ったオーストラリア人のキャサリン・ジェーン・フィッシャーさんは6日、同日で被害にあって20年目になるとして、日米地位協定の改定と、いまだに続く女性に対する人権侵害への怒りを訴える手紙を県の溜政仁基地対策統括監に手渡した。那覇市泉崎の県庁で手交した。手紙は溜基地対策統括監が玉城デニー知事に届ける。
フィッシャーさんは体験を振り返り「1日も早く被害者をなくすために行動しないといけない」と思いを語った。
溜基地対策統括監は性暴力は重大な犯罪であるとして「米軍による事件・事故はさまざまな角度から取り組む必要がある。基地問題の解決に向け努力する」と述べた。
フィッシャーさんは当時米空母キティホークの乗組員だった米兵にレイプされた。米兵は不起訴になったが、フィッシャーさんは損害賠償を請求する民事訴訟を東京地裁に起こし、04年に勝訴した。裁判中に米兵は除隊して帰国し、所在不明で賠償金は支払われなかった。