新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、県医師会の安里哲好会長と宮里達也副会長は9日、県民へ感染予防策の徹底を求める緊急メッセージを出した。ワクチン接種を呼び掛けるとともに、感染の広がりに「接種率の低下や接種会場での感染拡大の恐れもある。医師や看護師の確保に支障を来し、接種計画にも大きな影響を及ぼしかねない」と危機感を示した。
安里会長は、ワクチンは(1)発症予防効果(2)重症化予防効果(3)人にうつさない感染予防効果―が「極めて高い」と強調。「高齢者に1回目のワクチンが行き渡る5月末~6月初めまでが大変重要な時期だ」と述べ、接種を着実に進めるため1日の新規感染者数を20人以下程度に抑える必要があるとの認識を示した。
県内で増えている変異株の患者は原則個室に隔離する必要があるとされ、宮里会長は「病室は以前より逼迫(ひっぱく)している」と指摘。特に県立北部病院では病床が厳しい状況にあると明らかにした。
県内の129人の死亡者のうち、92%は70歳以上の高齢者だったとして、高齢者と接する機会の多い人には、特に感染予防策の徹底を求めた。