「戦没者遺骨混入の土砂、不使用を」沖縄県議会が意見書 全会一致


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戦没者の遺骨を含む土砂の埋立使用に反対する意見書について審議する県議ら=15日午前、県議会

 沖縄県議会(赤嶺昇議長)は15日、臨時会を開き、沖縄戦戦没者の遺骨などが混入した土砂を埋め立てに使用しないことを政府に求める意見書を全会一致で可決した。意見書では「悲惨な沖縄戦の戦没者の遺骨などが混入した土砂を埋め立てに使用しないこと」などと求めた。宛先は首相や防衛相、衆参両院議長ら。

 意見書の提案は、名護市辺野古の新基地建設に遺骨混入の可能性がある本島南部の土砂が使用される計画があることを契機に議論が進んだ。県議会の与野党は全会一致を目指し、土砂の採取場所を南部に限定せずに、使用場所についても「辺野古」の文言を盛り込まなかった。

 県は、意見書が可決したことも踏まえて、国内唯一の「沖縄戦跡国定公園」内にある糸満市米須での土砂採掘計画に関して、自然公園法に基づく開発届を出した業者に対し、16日にも何らかの措置命令を出す方向で調整している。