時短に応じない店をリスト化 知事、命令・過料も視野 「まん延防止」で


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営業時間短縮を告げる居酒屋の張り紙=1日、那覇市牧志

 玉城デニー知事は19日の会見で、新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けた飲食店や遊興施設への営業時間短縮の要請について、時短に応じていない店舗を順次リストアップしていると明らかにした。「まん延防止等重点措置」が適用される9市内では、正当な理由なく時短に応じない事業者に命令を出し、20万円以下の過料を科すことが可能となっている。現在、県の職員が現地確認し、時短に応じていない店舗に「是正」を要請しているという。

 玉城知事は、今後、命令や過料を科すことについて「必要であればそういうスキームも取らざるを得ない状況があると思うが、まずは感染拡大防止の協力を要請していきたい」と述べるにとどめた。

 県は12日から、市町村や業界団体などと連携して、県内全域の約1万2千店舗を巡回している。16日までに、9市を中心に約5千店舗の巡回を終えた。このうち、100店前後が午後8時までの時短営業の要請に応じていないという。

 時短要請に応じていない店舗には現地を確認して是正を依頼し、是正が確認できない場合には文書で通知する。それでも改善されない場合には、感染症対策の学識経験者らの意見を聞くなどした上で文書で命令を出す。命令に従わない場合は、知事から地方裁判所に通知し、地裁で過料の手続きが行われる。

 玉城知事は「いずれも要請の対象であることを自覚していながら営業を続けている。多くの客が集まって、マスクをせずに飲食をしている」と指摘した。さらに「利用客がいる限り、店舗は営業を続けてしまい、感染も拡大する」として、午後8時以降に飲食店などを利用することを控えるように県民にも再度呼び掛けた。