宮古島市が聖火リレー中止 コロナ急拡大で市長「適切でない」


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聖火リレー中止を発表する宮古島市の座喜味一幸市長=23日午後、宮古島市役所

 【宮古島】宮古島市の座喜味一幸市長は23日、新型コロナウイルス感染症が急拡大する市内の状況を受け、同市での東京五輪聖火リレーを中止すると発表した。宮古島に聖火は来ず、市役所敷地内で予定していたミニセレブレーションも中止する。

 同日、市役所で開いた会見で座喜味市長は24日から「まん延防止等重点措置」対象地域に追加されるなど、コロナ感染拡大が続く市内の状況に触れ「市民に不要不急の外出自粛をお願いしている中で、適切でないと判断した。市民もランナーも楽しみにしていたと思う。大変申し訳ない」と理解を求めた。

 宮古島市の聖火リレーは5月2日に市平良の公設市場から市役所正面玄関までの約2・6キロを14人のランナーが約30分かけて走る予定だった。市はコースに当日の交通規制案内板を設置するなど開催に向けて準備を進めていた。

 一方で4月に入って、コロナ感染者が急増した。21日には感染力が強いとされる変異株が確認され、22日までの直近1週間の10万人当たりの新規感染者数は129・98人で、都道府県別で1位の大阪府(89・73人)を超え、国内最悪の水準に達した。

 こうした状況を受けて市は公道開催は不可能と判断。県を通じて市内公園などでの代替開催を五輪大会組織委に打診したが、組織委から変更を認められなかった。予定通りの公道開催か中止を求められたため、22日に市から県に中止を要請した。翌23日に県が組織委に要請し、承認された。