沖縄県が本部港塩川のベルトコンベヤー設置を許可 辺野古工事加速か


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 米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、県が埋め立て資材を海上運搬する業者に対し、3月31日付で本部港塩川地区内にベルトコンベヤーを設置することを許可していたことが26日、分かった。許可の有効期限は4月末まで。これにより業者は港湾施設内に資材を仮置きし、ベルトコンベヤーで直接船積みすることができるようになるため、工事が大幅に加速するとみられる。

 県によると、同業者は昨年1月以降、施設内用地の使用許可を毎月申請していたが、環境対策に懸念があるとして許可が下りていなかった。だが3月3日に提出された申請書では(1)土砂の直置きを回避するため鋼製の枡を設置すること(2)濁水処理対策としてプラントを設置すること―など、具体的な対策が整ったとして使用を認めた。

 対象地域は塩川地区東側部分の約3千平方メートル。施設内用地には2基のベルトコンベヤーが設置される予定で、それぞれの長さは21メートルだという。申請許可は月単位で提出する必要があり、業者は工事の効率化を図るため5月以降も毎月、県に申請する見通し。県の担当者は、申請は港湾法や県港湾管理条例に基づくもので、不平等な取り扱いはできないとの見解を示している。