「採用計画の見通し立てられない」 県内企業の採用担当者の声


この記事を書いた人 Avatar photo 田吹 遥子

 琉球新報と転職サイト「ジョブアンテナ」が実施した、県内企業の2022年度入社採用計画に関する調査では、「売り手」市場が一転した前年度から続いて、企業に採用への慎重姿勢があることがうかがえた。新型コロナウイルスの影響が続き、県経済の先行きが不透明な中で、企業の人事担当者からは採用の難しさを指摘する声が相次いだ。

 今回の調査に回答した133社の中で、新卒採用の予定が「ない」と答えたのは28社。このうち21年卒学生の採用はあったが、22年度は採用を中止するとした企業は11社だった。1社は採用中止の理由について、コロナの影響を受けていると回答した。

 21年卒学生の採用はあったが、22年度の採用は現時点で「未定」と回答した12社のうち8社も、コロナの影響を受けて採用計画を見直していると回答した。

 ウエディング関係の企業は、21年度に4人を採用したが、22年度は「未定」としている。「新型コロナで結婚式の中止、延期が相次ぎ、業績が厳しい。採用の見通しが立てられない」と話した。

 例年10人程度を採用している本島北部のホテルは、宿泊利用者の減少を受けて採用予定を「若干名」としている。派遣会社からの職員派遣を止めて正社員で業務をしているが、少しでも観光需要が回復すると人手が足りなくなるため、採用自体は継続するという。

 飲食料品メーカーは、製造部門の高卒は採用するものの、大卒採用については未定という。「県内消費の減少など、経済状況に見通しが立たない中で持続的な成長ができるよう模索している」と答えた。

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