聖火リレー 地域の文化も「つなぐ」 伝統芸能に携わる小谷仁人さん(恩納村)


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聖火をイメージしたという髪型で走る小谷仁人さん=1日午後、名護市民会館周辺

 小谷仁人さん(34)=恩納村=は18歳のころからエイサーなど地域の伝統芸能に携わり、地元の恩納区に伝わる組踊の踊り手を務めた経験もある。「地域の文化もアテネから来た聖火も自分の手でつなぎたい」。伝統文化に関わる中で「つなぐ」ことを誰よりも意識してきたからこそ、思いは強い。

 幼いころから集落の先輩たちが演舞する姿を誇らしく思っていたという小谷さんは、現在は恩納区の伝統芸能継承保存会に最年少委員として参加し、継承の在り方を模索している。継承者が減少し新型コロナの影響で地域活動が縮小する中、自らが聖火リレーに参加し「つなぐことの大切さを伝えたかった」と話す。

 聖火を模したという金髪のモヒカンヘアで走り抜けた小谷さんは「リレーの体験を伝統継承の糧にしたい」と充実した表情で話した。