ミャンマーで起きた軍事クーデターから3カ月が経過したことを受け、在沖ミャンマー人ら約100人が2日午前、那覇市の県民広場に集まり、国軍に抗議し、国際社会に支援を呼びかけた。20~30代が中心の若い参加者はプラカードなどを掲げながら、人差し指から薬指までの3本指を突き上げるポーズで抗議の意志を示した。
今回のデモは各国で呼び掛けられた「春の革命」の一環で、世界15カ国41都市で行われる。
抗議デモでは、日本政府に対し軍事政権の残虐行為を辞めさせるよう求め、国軍に対抗して民主派が新たに結成した「国民統一政府(NUG)」を認めるよう訴えた。日本企業も国軍系企業との関係が指摘される中で「ミャンマー軍との全ての関係を中止しろ」と声を上げた。
県内には約200人のミャンマー人が住んでいるとみられるという。デモには約70人が集まり、ミャンマー出身の学生や自営業者のほか、7~8割は技能実習生という。20~30代の若者がほとんどだった。参加者は「NUG」支持や「軍事独裁最後の世代に」と書かれたプラカードを掲げながら、一様に三本指を突き上げた。
これは米国の人気SF映画「ハンガー・ゲーム」で、独裁国家に抵抗する民衆が「不服従」「革命」の意思を示す象徴的なサイン。2014年に起きたタイの軍事クーデターに対するデモでも掲げられ、若者が参加する現実世界のデモにも広がった。
那覇でも約15分のサイレントデモの際、参加者は3本指を突き上げ続けた。ミャンマー出身者に共感する県民も飛び入りで加わった。参加を呼び掛けた沖縄在住13年のティリさん(36)は「ミャンマーでは700人以上も亡くなって危険だけどみんなデモに参加している。コロナ禍だが、私たちが家にじっとしている訳にはいかない」と語った。