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先月27日、芸能事務所アミューズは昨年7月に亡くなった俳優・三浦春馬さんに関するデマ・誤情報に気を付けるよう公式サイトで呼び掛けました【※1】。
自ら命を絶った三浦さんですが、「(アメリカの諜報機関)CIAによって殺害された」などの事実に基づかない情報がYouTubeを中心に投稿されているからです。
こうした事実に基づかない、ハリウッド映画のような大きなストーリーを「陰謀論」と呼びます。
※1 公式サイトで呼びかけ … アミューズは、事実に基づかない情報を載せている電子書籍・Webページなどを名指しで公開。「閲覧されることによる収益を目的としたものもありますので、くれぐれもお気を付けください」と呼びかけた。
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残念なことに陰謀論を信じ切っている人は今回の事務所発表でさえも「真実を握りつぶすために圧力をかけている」と解釈するでしょう。
一度ハマると抜け出すのが難しく感じます。例えば信じてもあまり害のない噂話や都市伝説が好きな方は多いでしょう。YouTubeにも沢山、動画がありますね。
最初は無害な都市伝説だったとしても、何度も視聴することでYouTubeのおすすめ動画にどんどん登場してきます。次第に、通常のニュース動画と都市伝説動画が同じ並びで表示され、何が事実なのか曖昧になるということです。
気軽に見始めた都市伝説動画が、オカルト、そして陰謀論へと一本道でつながっていくのです。
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こうした陰謀論はアメリカの選挙の時【※2】にも大きな問題となりました。SNSやYouTubeを使っている以上、「おすすめ」のシステムでどんどん情報が偏っていくことがどの地域でも起きているのです。
こうした陰謀論にのみ込まれないためにも、「そうかもしれない」ではなく、「こういうことがあった」という事実をベースに考えを広げるようにしましょう。
※2 アメリカの選挙の時 … 2016年、2020年のアメリカ大統領選挙の時にSNSで陰謀論が拡散。2016年は「ヒラリー候補がピザ屋の地下で子供たちを監禁している」という陰謀論が広がり、信じた男がピザ屋に押し入り銃を発砲する事件が発生した。
【プロフィル】
モバイルプリンス / 島袋コウ スマートフォンアドバイザー、フリーライター。沖縄県サイバー防犯PR大使を務め、スマホやインターネットの活動講座を学校などで実施。本連載をまとめた著書「しくじりから学ぶ13歳からのスマホルール」(旬報社)も発売中。