※2019年6月30日に掲載された記事です。
▼①はこちら
![](https://ryukyushimpo.jp/tachyon/legacy/002/202105/8ddced341dc6c905d4bbf27257b9c72c.jpg)
沖縄では、米軍基地が集中しているために起きる事件や事故が後を絶ちません。中でも航空機の事故は、人の命に関わる大きな事故になりかねません。
2004年には、宜野湾市の沖縄国際大学に普天間飛行場所属のCH53D型の大型輸送ヘリコプターが墜落したほか、17年にはCH53E型のヘリが民家から200メートル先の東村高江の牧草地に不時着し炎上しました。
米軍は事故が起きても詳しい事故原因を住民に説明してくれません。事故を起こした機種は、今も上空を飛行しており住民の不安が続いています。
なぜ事故が起きるのでしょうか? 米軍機が古くなっていることや、機体の整備が不十分なことが背景にあります。機体そのものの欠陥も指摘されています。事故を根本からなくすために、危険な訓練の中止や米軍基地の縮小・撤去が求められています。
宮森小の米軍機墜落事故は1999年に初めて「整備上の人為的ミス」だったことが分かりました。被害者たちは、今も相次いで起きている米軍機の不時着や墜落事故に胸を痛めています。
事故の記憶、忘れない 石川のグループ 紙芝居で伝え継ぐ
![](https://ryukyushimpo.jp/tachyon/legacy/002/202105/b2be47a427ab2282898de6816977822a.jpg)
うるま市石川地域の住民8人でつくる「平和グループ ソーミナー」が、同地域と宮森小学校で起きたジェット機墜落事故を描いた紙芝居「忘れないで なかよし地蔵のおともだちを」を新しくしました。1990年に結成されたソーミナーは、約20年前に紙芝居を作り、これまで原画一つで読み聞かせをしてきました。紙芝居が古くなったため今年、新しく50部作りました。
当時、宮森小5年生だった佐次田満さん(71)や6年生担任の故・伊波常雄さんの証言を基にしています。紙芝居は琉球銀行とりゅうぎんユイマール助成会、石川・宮森630会から支援を受け完成しました。
全部で14枚で、ジェット機が墜落して叫び苦しみ、混乱する子どもたちや保護者の様子を描き、事故後も大きな飛行機におびえる児童の様子を紹介しています。
ソーミナーの金城周子代表(66)は「事故を風化させないためにも、多くの子どもたちに知ってもらいたい」と話しました。
![](https://ryukyushimpo.jp/tachyon/legacy/002/202105/60ad736b8e86fa99c28d057b0f3eafcb.jpg)
(2019年6月30日掲載)