岸大臣「防衛省側の問題はない」 土地選定過程の調査を否定 宮古島陸自配備


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岸信夫防衛相=14日午前

 【東京】陸上自衛隊の宮古島配備に絡む贈収賄事件で下地敏彦前宮古島市長らが逮捕されたことに関連し、岸信夫防衛相は14日午前の閣議後会見で「警察からの要請があれば、捜査には協力していく」と述べた。一方、配備候補地の選定過程については「防衛省側の問題があったとは考えていない」と述べ、現段階で調査の必要性を否定した。

 選定過程について岸氏は2013年度に委託調査で資料を収集。防衛省職員による現地調査をした結果、15年度に地元に対して大福牧場と千代田カントリークラブの2カ所を「候補地として正式に要請した」と説明した。その後、地下水源への影響から下地氏が市議会で大福牧場への施設整備を認めない方針を示した結果、防衛省として大福牧場における施設整備案を取り下げて「千代田カントリークラブにおける駐屯地整備を進めることとした」と選定の経緯を語った。

 「当時、宮古島市とは日頃からさまざまな意見交換を行っていた」とも語り、前市長から提案があったことに含みを持たせつつも「前市長の提案を受けて千代田カントリークラブを候補地に含めたという事実はない」と強調した。