吉嶺全一さん死去 沖縄戦体験者、戦跡ガイド 88歳


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 修学旅行生などに沖縄戦の戦跡を案内する、県観光ボランティアガイド友の会の元会長、吉嶺全一(よしみね・ぜんいち)さんが12日午後11時53分、心筋梗塞のため那覇市内の病院で死去した。88歳。那覇市首里金城町出身。告別式は15日午後2時~2時45分、那覇市銘苅3の22、サンレー那覇北紫雲閣で。喪主は妻勝子(かつこ)さん。

 吉嶺さんは12歳で沖縄戦を体験した。旅行会社に勤めていた1985年、退役軍人らを案内した経験をきっかけにガイドを開始。97年の県観光ボランティア友の会発足時から会員で、2001年度から2年間、会長を務めた。沖縄戦体験を語る際は「人間が人間でなくなるのが戦争だ」と強調していた。戦時中と19年の2度、首里城が燃えるのを目撃した。