米軍廃棄物処理を県が防衛局に要請 世界自然遺産登録向け


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国際自然保護連合(IUCN)の勧告で、世界自然遺産指定に向けた管理計画の中に組み込まれるよう求められた米軍北部訓練場=2016年10月、東村(小型無人機で撮影)

 沖縄本島北部の世界自然遺産登録に向けて、県は14日、沖縄防衛局に対し、米軍北部訓練場跡地などで見つかる米軍関係の廃棄物の処理や自然環境の保全を求める要請書を提出した。

 要請書で、県は世界自然遺産登録区域内の訓練場跡地で米軍由来の廃棄物が度々発見されていることに対して「大変遺憾だ」とした。さらに、訓練場内でゲリラ訓練やヘリコプターによる演習が実施されていることから「地域住民の生活環境や自然環境に大きな影響を及ぼしている」などと指摘した。

 その上で、(1)訓練場跡地の廃棄物調査の実施、確認された場合の速やかな撤去と適切な処理(2)米軍の演習・訓練が提供区域外で行われないようにし、自然遺産の推薦区域に影響を及ぼさないこと(3)住宅地に近いN4地区のヘリコプター着陸帯の使用中止など、地域住民の騒音被害の軽減や自然環境の保全に最大限配慮すること―などを求めた。