クラスター後も営業、沖縄県が店名公表 保健所調査にも応じず


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新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(米国立アレルギー感染症研究所提供)

 大型連休後に新型コロナウイルスの感染拡大や入院中の重症・中等症患者が過去最多となった16日、沖縄県はクラスター(感染者集団)発生後も、改善策を取らず、調査の協力に応じなかったとして那覇市久茂地の「バー ミスラフス」の店舗名を公表した。県は店舗利用者などで無症状者がいた場合、感染拡大の恐れがあるとしている。

 県によると、同店舗はカウンター越しに女性店員が接客する業態で、4日にクラスター認定した。濃厚接触者のリスト提出を求めた保健所の調査協力に応じず、県が巡回した7日にも営業を続けていたという。

 県感染症対策課は店舗利用者に対して「県の相談窓口に連絡するとともに、PCR検査を受けてほしい」と呼び掛けた。

 16日は日曜日のため民間病院のPCR検査報告が減った中、新規感染者は78人だった。年代別で2桁超は20代18人、30代14人、40代17人。推定感染経路が確定したのは29人で内訳は家族内15人、飲食5人、友人知人3人、施設内3人、職場内1人、その他が2人。

 市町村別では那覇市が25人と最多で、石垣市と沖縄市が8人、浦添市が7人と続いた。直近1週間平均の感染経路不明な症例割合は66・5%で、警戒レベル第4段階の70%超手前で推移している。

 県内9市で4月12日に始まったまん延防止等重点措置から5月16日で5週間。効果について糸数公医療技監は「減少に向かう効果も出たが大型連休後に増加に転じ、その規模がどこまで伸びるかわからない。同じ措置で抑えられるか、18日以降の感染数をみて、別の措置が必要かを検討する必要がある」と述べた。

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