母の形見、貴重こけし200点、日米文化会館に寄贈 日系サンキーさん


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日米文化会館に寄贈したこけしをバックに笑顔を見せるキティー・サンキーさん(同会館提供)

 母親が大切に保管してきた木彫りのこけし人形200点以上を、キティー・サンキーさんがロサンゼルス日米文化会館に寄贈したことが話題となっている。サンキーさんは日系コミュニティーのリーダーの一人で、ロサンゼルスの児童らの教育に専念した。南加日本商工会議所会頭を経験し、2018年、日系コミュニティーに多大な貢献をしたとして叙勲を受けた。

 父親は沖縄出身で北米沖縄県人会の会長経験者のジョージ・サンキーさん、母親は鹿児島系ロサンゼルス生まれの2世アニタ・ミツコ・サンキーさん(両親はともに他界)。

 こけしのコレクションは、サンキーさんの母ミツコさんが東京に滞在していた1940年代から保管してきた。一つ一つがとても高価で、これほどのコレクションの寄贈は敬意に値すると喜ばれている。日米文化会館のパトリシア・ワイアット館長は「キティさんにとても感謝している。窓越しからこけしを観覧できるので多くの人に訪問してほしい」とコメントした。

 こけし寄贈の話題は日米博物館や他の日系諸団体に「サンキー・こけしコレクション」として広がった。ひな祭りや桃の節句などのイベントが「ディスカバーニッケイ」のウェブ・サイトで閲覧できるようになっている。
 (当銘貞夫ロサンゼルス通信員)