シンバ、目指すは全国一 野球全日本クラブ選手権 29日初戦


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県予選と九州予選決勝で完封の好投を見せた本野一哉=14日、うるま市の具志川球場

 全国のクラブ野球チームの頂点を決める全日本クラブ野球選手権(29~31日、岐阜県)に、シンバネットワークアーマンズベースボールクラブが挑む。チームの本格始動から約1年半、4月の九州地区予選では初出場で優勝を飾り、九州1枠の全国切符を手にした。目指すは優勝ただ一つ。全国初挑戦にも気後れせず、チームの気概は頂点に達している。濱田晃成主将は「優勝しないと意味がない。その先の社会人野球日本選手権の出場も狙っていく」と汗を流す。

 大会を目前に最終調整に余念がない。会社の協力もあり、平日4日の練習のほか、週末には試合を組み、実戦形式でイメージを膨らませる。14日は、強豪のエナジックと試合を行い、細かな戦術や投手陣のコンディションを確認した。2―3で逆転負けを喫したが、濱田主将は「エンドランや盗塁など細かい部分の修正もできて大きな収穫」。俊足を武器にする選手も多く「無安打でも得点圏まで走者を送り、そこで打線がかみ合うのが理想」と機動力野球でのし上がる意気込みだ。

 始動2年目のことしは、新戦力も加入し層に厚みが増した。中でも左腕の本野一哉は、県予選、九州予選の決勝でいずれも完封の好投を見せた。九州予選決勝は被安打1の16奪三振と打者を次々と打ち取り、最高殊勲賞を受賞。全国でも要所での起用が期待されるが「調子にこだわらず、どんな状態でもチームを勝たせるピッチングを見せていく」と泰然自若といった構えだ。「球質にこだわり、どうやったら勝てるかを考えて投じていく」と理想の投球を思い描く。

 照屋信博監督は、全国へ向け、会社の全面支援に感謝し「出場するからには頂点を目指す。全国ともなると好投手も多い。機動力を前面に押し出し先行逃げ切りで勝ち上がっていく」と目標を掲げた。

全日本クラブ野球選手権に初出場を決め、優勝を狙うシンバネットワークアーマンズベースボールクラブの選手ら