沖縄のコロナ感染者、過去最多203人 病床占有率101.3% 複数クラスター【5月20日朝】


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 県は19日、10歳未満から90歳以上の計203人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。1日に200人を超えるのは初めて。療養者は1639人と最多で、病床占有率は101・3%となった。県は「来週には入院が必要な人が出ても、できない事態になる」と危機感を募らせる。ホームページ上で救急受診を避けることや、検査・手術の延期などを通知している県内の病院もある。 

 県によると同日、複数の集団感染が確認されたため、陽性者数が大幅に上昇したという。直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者は57・17人と全国4位となった。

 新規感染者のうち、推定感染経路が確定したのは85人。内訳は家族内33人、施設内24人、職場13人、友人知人8人、飲食6人、その他1人。年代は若者が多く、10代25人、20代55人、30代30人、40代が32人となっている。

 自治体別では那覇市が62人、うるま市25人、沖縄市22人、宜野湾市19人と中部地域の感染が増えている。 県内の18日時点の感染状況は、政府の対策分科会が感染状況を示す新たな指標のうち、療養者数、病床占有率、重症者病床占有率、10万人あたりの新規感染者数がステージ4相当となった。

 新型コロナの入院療養調整中は417人で、18日より100人以上も増えており、県は病床確保を急ぐ。県が19日に発表した医療非常事態宣言では、県民に不要不急の救急受診を控えるよう呼び掛けており、糸数公医療技監は「入院がひっ迫しており、同じ調子で新規感染が増えると医療が崩壊する危機感がある」と説明した。