【宜野座】コロナ禍における文化の新形態として、宜野座村のがらまんホールが映像作品の制作・配信に注力している。過去の公演をアーカイブ化するだけでなく、短編映像作品を制作したり踊りや音楽のパフォーマンスを映像作品に仕上げたりして、動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開している。同ホールの小越友也さんは「映像は、未知の芸術に興味を抱く入り口になる」と可能性を見いだす。
新型コロナウイルスの感染が拡大した昨春以降、舞台公演などが開催できなくなり、動画配信に着目。これまでに計約30本を配信した。内容は、三線やシーサーといった伝統工芸の職人を撮ったショートムービーや、映像作品として撮影したオリジナル舞台、ドキュメンタリーなど多様だ。過去の公演も編集して配信した。
オリジナル舞台作品「創作舞踊~Prelude(プレリュード)~」では観客を入れられないことを逆手に、自在なカメラワークでライブ感を演出。琉球芸能と舞踊、西洋音楽と琉球楽器の融合を表現した。現代芸能「獅子と仁人」では、AR(拡張現実)も導入した。
小越さんは「作品ごとに多様な芸術を発信でき、世界中の人が気軽に視聴できる。舞台芸術の新たなファンを獲得できたら」と意気込む。今後は文化講座の配信も検討中だ。
詳細はユーチューブのがらまんホール公式チャンネル参照。
(岩切美穂)