卓球Tリーグの琉球アスティーダを運営する琉球アスティーダスポーツクラブ(中城村、早川周作代表)は26日、株式上場した自社の経験を生かし、全国の地域企業やスポーツチーム運営企業の上場を支援していくと発表した。IT技術を活用した業務改善システムを提供するエイトレッド(東京、岡本康広社長)と連携し、今後5年間で全国100社程度を支援し、県内からも20~30社の上場を目指す。
エイトレッド(東京)と連携
アスティーダは3月30日、東京証券取引所傘下の機関投資家向け市場「TOKYO PRO Market(東京プロマーケット)」に上場した。国内のプロスポーツチーム運営企業として、株式上場するのは初めてだった。
上場に際して証券取引所や監査法人などが、企業の統治(ガバナンス)などを厳しく審査する。アスティーダは、審査を受けた経験を生かし、上場を目指す会社の課題解決や経営体制の整備などの提案をする。
早川代表によると、サッカーJリーグやバスケットボールBリーグのチーム運営企業など複数から相談を受けているという。
早川代表は「上場を目指すことで、ガバナンスや内部統制の強化、資本政策の整備など、自動的に会社が整っていく。当たり前のことを当たり前にやるだけで、差別化されて信用力が得られる」と強調した。
アスティーダも上場を目指す中で、業務手順が定型化されていないなどの点を監査法人から指摘された。さまざまな社内申請を、規定に沿って承認ルートを設定するエイトレッドの電子決裁システムを導入し、課題を解決したという。
エイトレッドの岡本社長は「顧客からも販売パートナーからも、上場していることで安心感を持ってもらえる。ビジネスの信頼性が高まる」と上場のメリットを話した。