沖縄コロナ感染 10万人当たり100人超え全国初 経験ない規模で感染拡大(5月29日朝)


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 県は28日、県内で過去最多となる313人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は102・55人と都道府県別の最多を3日連続で更新した。この値が100人を超えるのは全国初で、県内でこれまで経験したことのない規模の感染拡大が続いている。28日時点の県内の療養者数も過去最多を更新して2364人、うち入院中の患者は535人と初めて500人以上となった。

 1日の感染者数が最多を更新するのは今月18日以降、7度目。県内の累計感染者数は今月18日に1万4千人を超え、23日には1万5千人、28日に1万6千人を突破した。5日おきに約千人増えるペースで感染が広がっている。

 28日発表の313人の、地域別内訳は那覇市81人、沖縄市47人、宜野湾市32人、うるま市29人、浦添市26人など。推定感染経路が判明しているのは139人で、うち半数の70人が家庭内だった。職場23人、友人・知人18人、施設内17人、飲食10人、そのほか1人。

 年代別では20代が最も多く71人。30代56人、40代52人と続く。10歳未満25人、10代44人と子どもの感染も顕著になっている。

 県はコロナ患者用の病床数を拡大し、現在最大585床を見込んでいるが、入院患者数も増加し、28日時点で535人となった。このうち重症は15人、酸素投与が必要な中等症は300人となっている。

 県の糸数公医療技監は「高齢や基礎疾患で本来は入院したほうがいい人でも、症状が軽ければ(自宅や施設など)今いる場所で診るという状況が起きている」と説明した。

 米軍関係は新たに4人の感染が県に報告された。累計は1381人。