相撲は中部農林が全種目を制覇 無差別級は玉城が豪快な下手投げ 高校総体


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個人戦無差別級決勝 中部農林の仲宗根龍(下)を下手投げで下し、優勝した同校の玉城頼=29日午前、うるま市の中部農林高校(高辻浩之撮影)

 無差別級決勝は、中部農林3年生同士の対決となった。115キロの玉城頼(らい)と136キロの仲宗根龍が互いのプライドを懸けて激突した。高校から相撲を始めた仲宗根は今でも体重が増え続け、チーム内でも成長著しい期待の星だ。主将の玉城は「コロナ禍でぶつかり稽古もろくにできず、実戦に不安があった。龍は自分より重いし、押して勝てる相手じゃない」と重圧もあった。

 立ち会いから積極果敢にぶつかり、玉城が先にまわしをつかむと、力勝負が続いた。土俵際まで追い込まれたが、ここで踏ん張った。「最後は自分に出せる力を振り絞った」と右手でつかんだまわしにあらん限りの力を込め、豪快な下手投げで勝負を決めた。

 「2日前に右手親指を痛めた」と言う玉城だが、表情には出さず、前に出て攻め抜く相撲を貫き、主将としての意地を見せた。

 同級3位までが全国の出場権を獲得した。「小学生の頃からライバルの與那覇大地と決勝で戦えなかったのは残念」としながらも、3位の與那覇と共に「全力を出し切りたい」と全国で一つでも多くの勝利を目指す。

 (大城三太)

 


 県高校総合体育大会は29日、各地で22競技を行った。重量挙げは女子55キロ級の比嘉成(本部1年)が全3種目で県高新。男子67キロ級は永山盛耀(糸満3年)がジャークとトータルで県高新、同73キロ級の新垣璃恩(糸満3年)がジャークで大会新を樹立した。水泳は男子800メートルフリーリレーで那覇が県記録を塗り替える7分56秒06で優勝した。男子400メートル自由形は佐和田歩夢(那覇2年)が県高新の4分6秒05で制した。空手道の団体形は浦添が男女同時優勝を果たした。個人形男子は島袋生成(沖縄尚学2年)、同女子は田場琳奈(浦添2年)が頂点に立った。相撲団体は中部農林が5連覇。個人戦は全階級を制覇した。剣道は女子個人戦で柏木心(小禄3年)が2連覇。柔道団体は男女とも沖縄尚学が制した。ソフトテニス団体男子は2年ぶりに名護が優勝し、女子は八重山が2連覇した。