キンザー火災 詳細不明 浦添 米軍説明なく住民不安


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白煙が立ちこめる倉庫内へ入る消防隊員=30日午前1時10分ごろ、浦添市の米軍キャンプ・キンザー(又吉康秀撮影)

 29日夜、浦添市の米軍キャンプ・キンザー内の建物から白煙が上がっていた件について沖縄防衛局は30日、米軍から「倉庫の一つで小さな火災があった。既に消火済みでけが人はいない」との回答を得た。火災による「化学物質や有害物質の発生はない」という。一方、出火原因や倉庫で何を保管していたかについて、米軍は明らかにしていない。被害状況については「火災の規模は小さく、焼失した財産も少ないと考えられるが、多量の白煙が発生した」と説明した。防衛局は「これ以上のことは分からない」として、見解は示さなかった。
 現場は浦添市仲西の国道58号沿い。29日午後9時ごろには白煙が上がっているのが確認され、30日午前2時半ごろ、煙は収まった。米軍の消防隊が出動し、消火活動に当たった。30日は現場付近で作業する様子は確認できなかった。
 近くに住む男性(62)は「過去には有害な化学物質を保管していたという報道もあり、不安だ。火災発生直後に通報がないのはあり得ない」と批判し、基地の早期返還を求めた。
 国道沿いでガラス窓などの修理店に務める男性(64)は「ニュースを見て知った。基地の中がどうなっているか分からない」と、牧港補給基地を見つめた。